遺言書にはこんな性質があります。
遺言書の性質として、
- 要式行為である。
- 単独行為である。
- 遺言者の死亡時から効力が発生する。
- 本人の独立した意思に基づくものである。
- 撤回はできる。
が上げられます。
まずは、前回の記事「遺言書とは。」にもでてきた通り、
「要式行為」があり民法960条で次のように規定されています。遺言は、この法律に定める方式に
従わなければ、することができない。ですから、例えば共同遺言の禁止(民法975条)規定がある
ので、夫婦で同じ書面に遺言をするこができません。
「単独行為」は、遺言の場合、相手方のない単独の意思表示となります。契約と違って相手方の
意思表示は必要ありません。
「遺言者の死亡時から効力が発生」は、例外として、遺言に停止条件を付した場合があります。
(卒業した時に遺贈する。など。)
「本人の独立した意思に基づくもの」とは、制限行為能力者(例えば未成年者)の制限されている
行為に関する規定は遺言に適用しないということです。例えば、16歳の遺言は、法定代理人に
よる代理行為も認められません。
「撤回はできる」は、いつでも遺言の方式に従って、その遺言の全部又は一部を撤回することが
できるということです。
5つの性質についてご紹介しました。遺言は、単独行為であり、撤回もできるので、それほど
難しく考えるものではありません。この中で注意すべきはやはり「要式行為」でしょう。せっかくの
遺言書が無効にならないようにする為にも、ポイントをこのブログでも今後取り上げていきたい
と思います。
関連記事