遺言書のメリット、デメリット

家族愛の伝道師(行政書士 伊藤芳典)

2010年04月15日 11:55

前回の記事(こちら)でとりあげました「普通の方式」の3種類について、メリット・デメリットをみてみましょう。





(メリット)

(デメリット)


自筆証書遺言

・手軽に作成できる。

・費用が安い。

・内容を秘密にできる。

・有効に成立する遺言書であるか不安。

・検認が必要。

・遺言書自体が発見されない可能性がある。


秘密証書遺言

・内容を秘密にできる。

・費用と手間がかかる。

・内容が有効であるか不安。

・検認が必要。


公正証書遺言

・有効な遺言書が作成できる。

・紛失や改ざんの心配がない。

・検認は不要。

・費用と手間がかかる。

・少なくとも公証人と証人には内容が知られてしまう。






やはり、自筆証書遺言は、手軽に作成できるのがポイントでしょう。最低限、紙とペンがあればできてしまいます。その分、デメリットが多くなってしまうのは否定できません。

秘密証書遺言は、ワープロで作成してもよく、要件を欠いても自筆証書遺言として認められる場合があります。費用は公正証書遺言よりは少なくて済みますが、やはり手間がかかります。

メリットが一番あるのは公正証書遺言です。遺言書を公証人が作成するため、方式の不備により無効となることがありません。しかし、費用と手間はどうしてもかかります。


状況により、オススメする遺言の方式がかわります。費用を重視するのか、確実性を重視するのか。判断がつかない場合には、専門家に相談してみるのもよいでしょう。

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